Sakura~雪月華~雑感

友人が「Sakura~雪月華~」という2年位前に発売されたギャルゲーをやっているのを見ていたら、まあこれが、すごい!で、つい感想を書きたくなっちゃいました。
以下、ネタバレいっぱいです。それから、それから読んでも怒らないでね(^^ゞ
友人が攻略したのはヒロイン、サブヒロインの2人です。

いわゆる天性もの。全編ぼけ満載。
いやいや転生もの。前々々生で結ばれることのなかった主人公とヒロインが、恋の成就を願って転生を繰り返す物語。
平安、鎌倉、大正、三つの時代が高校の演劇部で上演予定の劇脚本と言う形で描かれています。
劇の立ち稽古ということで各時代と現代を行ったり来たりしながら語られていきます。

☆平安編
流行の陰陽師、安倍晴明(主人公)が実は平将門の息子であったという、義経=チンギス・ハン説と同じくらいの信憑性のある設定で始まります。
この晴明は、このゲームのキーパーソンである母、葛葉(めちゃくちゃ強い霊力の持ち主)から父の敵、藤原秀郷を討つ事を人生の目的として育てられていることになってます。
ここからがよくわからないのですが、こんなに強い霊力をもつ母子、あろうことか呪術ではなく「十握剣(とつかのつるぎ)」という呪われた剣での復讐を決心します。この剣が各時代をつなぐキーの役目もするのにどこがどう呪われているのか、この剣での殺害がどう敵討ち=復讐にふさわしいのかの説明は、「この呪われた剣こそ復讐にふさわしい」とかいう母の台詞のみで内容不明。
主人公は最初のうちこそクールを気取ってはいたものの、なぞの盲目(とは考えにくい行動をする)少女と出会ったことから、実はマザコンで母の言いなりの自分に気づき、その呪縛から逃れようとします。
その末に待っていたのは、この少女(ヒロイン)を間に挟んでの母との対決でした。
その対決時に見せる母の力、最初から息子も剣にも頼る必要が全く感じられないほど強力です。どうして自分で呪い殺さないんでしょうか?
さて、主人公は「十握剣」の力を手に入れるためヒロインを亡き者にしようとする母(ヒロインを殺さないと、剣の封印が解けないことになってます。封印が解けるとどうなるのかは不明)をこの「剣」で斬り殺そうとしますが、 ヒロインがみずから身を剣の前に投げ出して阻止します。
主人公に「復讐のための道具」に戻ってほしくなかったから、です。
ああ、それなのに、それなのに、ヒロインが命を落とす事態に激昂して母をその場でたたっ斬ってしまう主人公。これでは死んだヒロインがあまりにもかわいそう過ぎ。
この、あまりのあっけない自分の最期に母葛葉も取り乱し死ぬ間際、敵の藤原秀郷に「不老不死」の呪いをかけてしまいます。。。。
殺すはずの相手になぜ不老不死!?

何がなんだかよく訳が分からないままに平安編は、ヒロインの(犬)死という形で愛し合う二人の間が分かたれます。

☆鎌倉編
源頼朝の娘大姫(ヒロイン)と木曽義仲の息子義高(主人公)の悲恋をベースに物語は進みます。
義高が先祖伝来として身に帯びているのが十握剣(ふつうの刀として使用)であるなど伏線はあるものの、ほとんど転生の影響のない筋運びは無理なく、ゲーム中一番まとまった話となってます。破綻はクライマックス、義仲が兵を上げたことを知った義高が恋を貫くため大姫をつれて新天地である北へと鎌倉脱出を図ったあたりから。
なんと!大姫の母、北条政子には葛葉の霊が乗り移っており、容赦のない追撃をかけ、大姫もろとも殺してしまえとの命を頼朝に出させます。
なお主人公やヒロインが転生している中、なぜ葛葉だけが霊として存在しているのかはなぞです。
さて葛葉の霊力をもってあっと言う間に追っ手に追いつかれた主人公たち。逃げ込んだ森のなかで、二手に分かれ、打ち掛けをはおり大姫の振りをした主人公が一人で追っ手の前に躍り出て大姫から目をそらそうとします。
この目論見がうまく行き、追っ手も振り切ったところで政子=葛葉自らの登場です。
葛葉が今回追い求めていたのはヒロイン。当初の将門の敵討ちなんかどっかへいっちゃって、息子をたぶらかせたヒロインへの復讐、二人の恋を成就させないことが目的にいつの間にかすり替わっています。あれ~?
着物をまとった主人公をヒロインと思いこんでいたちょっとおまぬけな葛葉さん。対面したそのとき、主人公は突然前世の記憶をすべて思い出します。しかし陰陽師としての力は戻らなかったので行きがけの駄賃とばかりに主人公を殺そうとする葛葉の攻撃の前にはなすすべもありません。勝利を目前に高笑いの葛葉。
と、そのとき。瀕死の主人公が最後の力を振り絞って十握剣を振り降ろします。ばっさり。平安編と全く同じようにあっさり葛葉は倒されます。葛葉さん、あなたに学習能力はないんですか?
この時代でも二人は結ばれることなく、主人公の死をもって分かたれます。

この事件の後、問題の剣は、不老不死となったため浮浪する僧に身をやつした秀郷に塚に封印されます。

☆大正時代
この塚=封印塚が裏手にあるアパートに住む双子の兄弟を中心に物語は進みます。この兄弟はなんと主人公の魂が二分割して転生していたのです。
兄弟の住むアパートの敷地にある離れには不治の病のヒロインが隔離されています。
地震(関東大震災?)により塚に封印されていた剣(葛葉の呪い付)が土の中より姿を現したことから、主人公の陰の部分であった弟が剣に操られて愛し合う兄とヒロインを斬り殺して話は終わります。
わざと双子の兄と弟の記憶や感情をどちらがどちらかわからなくして、プレイヤーをミスリードしようとするねらいのあまり、話そのものが迷走しています。少なくても私には、いったい何が起こったのかさっぱりわかりませんでした。
いったい大正編は何のためにあったのでしょうか?!

☆現代編
主人公やヒロインたちが所属する高校の演劇部が練習のため春休み期間帰宅せずに寮に残ります。この学校の敷地には例の「封印塚」があります。そしてなぜかこの学校の教師になっている秀郷も居残っています。
長さも内容も高校生の演劇には超大作すぎるのはさておいといてもキャスティングもいい加減すぎ出番もせりふも多い葛葉は心象的な役だからと配役なしで人形役にはちゃんと割り当てたりしています。
高校生らしさを出す狙いかたわいもない会話などに時間をかけてたりする。そんな時間があるのなら説明不足をなんとかしてほしい。
突然ヒロインの視力が低下したりなんかしながら物語は最終場面、葛葉との直接対決へ。
主人公がヒロインを選ぶと葛葉との対決時に秀郷が平安時代に将門から託されて持っていた「草薙剣」(!)から封印されていた将門が突然登場して、葛葉をあっさりと説得。無事二人は昇天します。主人公とヒロインの恋も時を超えてやっと成就。三方めでためでたしです。
しかし主人公がサブヒロインを選ぶと、またまたあっさりと十握剣で葛葉は斬られてしまいます。
そうして主人公は、ヒロインを選ばなかったことを「過去より今を選んだ」と胸を張るのですが、そーいうもんなんでしょうか?
何にも成就してないんですが、転生は止まるのでしょうか?続く?もういやん。

このゲーム、アマゾンとかのレビューで絶賛されています。信じられん。。。。
見つけた中で唯一共感した批評「ソフト自体に葛葉の呪いがかかっている」にざぶとん10枚っ!!!!
なお脚本の完成度に比例してか日本語も不自由です。だってみかんの皮に滑って「鴨居」に鼻をぶつけるサブヒロイン、など枚挙に暇はありませんもの。

ちなみに、このゲームは攻略できる女の子6人全部の3パターンのエンディング全部(6×3=18!!(゜o゜)ゲッ!!)を見ると「真のエンディング」が見られるそうです。誰か見た人教えてください!

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